キャンプで使う炊飯用の調理器具のことを「飯盒(はんごう)」や「メスティン」と言ったり、あるいは「クッカー」や「コッヘル」と言ったりすることがあります。それでは、これらの言葉の意味に違いはあるのでしょうか?
結論から言うと、飯盒とメスティンは同じ意味ですが、キャンプ用品としては少し違います。そして、クッカー(英語)とコッヘル(ドイツ語)は調理器具の総称です。
飯盒/メスティン/クッカー/コッヘルの違いはあるの?
「飯盒」と「メスティン」は同じ意味だけど…
もともと、飯盒とは、兵士が配給食を入れるためのアルミ製の容器を意味する言葉でした。飯盒の「盒」は蓋のついた容器を意味します。
飯盒は英語で「mess tin(メスティン)」と言います。「mess」は寄せ集めの食事を意味する言葉で、「tin」はブリキ缶という意味です。つまり、飯盒とメスティンは同じものを指す言葉なのです。
やがて、飯盒は野外炊飯用として改良され、現在の炊飯用の調理器具として定着していきます。そら豆のような楕円形の飯盒は、兵士の体に添いやすく携帯しやい形になっています。また、階級が上の者は野戦で携帯する必要がないので、角形の飯盒を使っていたり、国によっても飯盒の形が違いました。
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現在、キャンプなどで使用する飯盒は、円筒形の飯盒が多いです。ただし、これは容量が大きくソロキャンプには向かないので、小型でハンドル付きのトランギア社製メスティンが、一人用飯盒として定着しました。
ですから、キャンプ用品においては、飯盒と言うと円筒形またはそら豆型の炊飯用調理器具、メスティンと言うとハンドル付き一人用飯盒という違いがあります。ちなみに、メスティンで米を炊くのは日本だけで、海外では湯煎ぐらいでしか使いません。
飯盒
メスティン
「クッカー」と「コッヘル」は言語の違いだけ
コッヘルはドイツ語の「Kocher」が語源になっていて、これは調理器具を意味する言葉です。英語のクッカー(Cooker)もほぼ同じ意味です。
キャンプ用品において、クッカーとコッヘルは、屋外で使用する小型の調理器具を総称する言葉です。ですから、広い意味では飯盒とメスティンも、クッカーやコッヘルの1つと言えます。
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飯盒とメスティンはアルミ製の調理器具ですが、クッカーやコッヘルの中には、アルミ製の他にもステンレス製やチタン製のものがあり、用途に応じて様々な形状の調理器具があります。
また、円筒形の飯盒をさらに改良したライスクッカーと呼ばれるものもあります。ライスクッカーは炊飯に特化して開発されたものなので、従来の飯盒よりも鍋の厚みがあり、炊きムラや焦げ付きが起こりにくいという違いがあります。
ライスクッカー
クッカーセット
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