日本で使われるアウトドア用語では、見た目がテントと似たようなものをツェルトと言ったり、シェルターと呼んだりすることがありますが、それでは、ツェルト、テント、シェルターの違いはいったい何なのでしょうか。
「ツェルト」「テント」「シェルター」の言語的な違い
ツェルトは、英語の「テント(Tent)」と同じ意味であるドイツ語の「ツェルトザック(Zeltsack)」の略称です。
言語的にはツェルトとテントは同義語なのですが、日本でアウトドア用語として使う場合は、ツェルトは、登山などで雨風を凌ぐための非常に簡易的なテントのことを言い、テントはキャンプなどで使用する居住性を重視したものという違いになります。
「シェルター(Shelter)」は英語で避難所を意味する言葉ですが、日本でアウトドア用語として使う場合は、雨風を凌ぐための簡易テントのことを指します。時には、ツェルトとシェルターを同じ意味で使うこともありますが、アウトドア用語では、シェルターという言葉をもう少し幅広く使うこともあります。
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「ツェルト」「テント」「シェルター」のアウトドア用語としての違い
ツェルトは非常に簡易的なテントなので、軽量化を求められる登山などで使用されることが多いです。ツェルトは構造がシンプルゆえに簡易テント以外でも使用可能です。たとえば、布を寝袋のような形にして使ったり、そのまま被って使うこともできます。
キャンプで使用されるテントは様々なものがありますが、どれもテント内で過ごしやすいように居住性を重視して作られています。テントの上にフライシートを設置することで、通気性の確保と雨風の侵入を防ぐものもあります。
ツェルトとテントの大きな違いは、テントには床面があるということです。テントの床にインナーマットやグランドシートを併用して、床冷えと地面の凹凸を軽減することもできます。
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アウトドア用語としてのシェルターは、ツェルトとテントの中間くらいの位置づけなので、とても曖昧な言葉です。
たとえば、雨風が凌ぐだけの床のない簡易的なテントのことをツェルトではなく、シェルターと言うこともあります。また、テントのように四方を布で囲った構造で床面がないものをシェルターテントもしくは単にシェルターとだけ呼ぶこともあります。シェルターとツェルトには床面がない、テントには床面があるという違いです。
シェルターとツェルトは、どちらも簡易テントを指す言葉なので同じ意味で使われることもありますが、基本的には、ツェルト < シェルター < テントの順に居住性が高くなっていくという印象です。
ツェルト
シェルターテント
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