ニジマスやイワナなどのサケ科魚類は、海に下ると体色が変化し、呼び名が変わることで知られています。ただし、見た目や名前が変わっても、生物学的には同じ生き物です。
ニジマスは海に下ると?
ニジマスは、海に下る「降海型」、湖や沼に生息する「降湖型」、川に生息する「陸封型」の 3つの生活型に分かれます。ただし、日本に生息するニジマスのほとんどは降湖型か陸封型で、海に下る降海型の個体は少ないです。
ニジマスは降海すると全身が銀化します。これを「スモルト」と言い、サケ科魚類に見られる特有の現象です。ニジマスの体の側面には虹色の帯がありますが、海に下って銀化すると虹色の帯は消えてしまいます。ニジマスは海に下ると大きく成長して、体長が70~90㎝くらいになります。
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ニジマスの英名は「レインボー・トラウト」と言い、和名の「ニジマス(虹鱒)」は英名を直訳したものです。
ニジマスが海に下ると、頭部上面が黒っぽくなることから、降海したニジマスを英名では「スチールヘッド・トラウト」と言います。これを直訳して和名では「テットウ(鉄頭)」または「テツ」と呼んでいます。
降海型ニジマスの名前は他にもいろいろあって、たとえば、ワシントン大学名誉教授のドナルドソン博士が、降海型のスチールヘッド・トラウトと、大型のニジマスを交配して品種改良したものを「ドナルドソン・トラウト」や「ドナルドソン・ニジマス」と呼ぶこともあります。
ドナルドソン・トラウトをカナダやノルウェー、チリなどで養殖したものは「サーモン・トラウト」と言い、日本のスーパーで販売されていることがあります。
イワナは海に出ると?
イワナもサケ科魚類なので、海に出ると銀化(スモルト)して環境に適応し、大きく成長します。そして、名前がイワナからアメマスに変わります。ただし、名前が変わっても生物学的には同じ生き物です。
サケ科魚類で、陸封型と降海型の名前が変わるのは、他にもいろいろあります。
陸封型ニジマス→降海型テットウ
陸封型イワナ→降海型アメマス
陸封型ヤマメ→降海型サクラマス
陸封型アマゴ→降海型サツキマス
陸封型ヒメマス→降海型ベニザケ など
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大昔は、全てのサケ科魚類は海に生息していたと言われています。しかし、太古に地球の気温が上昇したことで、一部のサケ科魚類は、冷水を求めて生息地を上流へ移したと考えられています。
ですから、ニジマスやイワナなどは、寒冷地や水温の低い上流に生息する陸封型がほとんどで、水温の高い環境は嫌う傾向があります。北海道では、冷たい海に出る個体が確認されていますが、詳しい生態は明らかになっていません。
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