自転車のペダルを漕ぐと発生する異音は、特にアクティブ走行をするロードバイクに多く見られる症状で、「パキパキ・ギシギシ・キーキー」といったきしむような異音が発生したり、「コツコツ・ガクン・カクン」といった引っかかる感じの異音が聞こえてくることがあります。今回は、自転車のペダルを踏み込むと発生する異音の原因について紹介します。
自転車のペダルを踏み込むと発生する異音の原因
「パキパキ・ギシギシ・キーキー」きしむような異音
通常の走行では異音が発生しないのに、坂道で立ち漕ぎをする時のようにペダルを強く踏み込むと、「パキパキ・ギシギシ・キーキー」といった、きしむような異音が断続的に発生する場合は、自転車のパーツを固定しているネジの緩みやグリス切れなどが原因として考えられます。
自転車のパーツの固定部分に緩みがあると、小さな負荷ではパーツが動くことはないのですが、ペダルを強く踏み込んで大きな負荷をかけると、緩んだパーツ同士が擦れ合って「パキパキ・ギシギシ」といった、パーツがきしむ音が聞こえてくるようになります。
自転車のペダルを漕ぐと発生する異音なので、ペダルそのものや、ペダルの付け根の周辺にあるBB(ボトムブラケット)やクランクなどの不調が真っ先に考えられますが、それだけではなく後輪の中央部分にあるクイックリリースや、運転者が座る部分にあるシートポストの緩みが原因で「パキパキ・ギシギシ・キーキー」というきしむような異音が発生することもあります。
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まずは、「ペダル」「BB」「クランク」「クイックリリース」「シートポスト」など、自転車のペダルを漕ぐと振動が伝わる部分に緩みがないかどうかを点検してみる必要があります。
これらのパーツの固定部分に緩みがなかった場合は、BBとクランクを外して内部に故障がないことを確認してから、クリーナーで掃除してグリスを塗っておきます。グリス切れになると、金属パーツが擦れて「キーキー」という嫌な音が発生することがあるので、定期的にグリスアップしておきましょう。
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「コツコツ・ガクン・カクン」引っかかる感じの異音
自転車のペダルと漕ぐと「コツコツ・ガクン・カクン」といった、引っかかる感じの異音が発生する場合は、BBやクランクの故障、またはチェーン飛びが主な原因として考えられます。
BBは、クランクシャフトを包んでいるパーツなので、BBが破損すると走行に不具合が起こります。初めのうちはペダルを踏み込むたびに「コツコツ」といった小さな音しか聞こえてきませんが、そのまま放置して悪化するとペダルを漕ぐたびに「ガクン・カクン」といった、引っかかる感じの異音が発生します。BBやクランクの故障が原因で発生する異音は、ペダルを漕ぐたびに断続的に聞こえるのが特徴です。
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一方、チェーン飛びが原因の異音は、BBやクランクの故障とは違い、途切れ途切れに発生します。ペダルを漕ぐ時に一度引っかかったと思ったら、すっぽ抜けて空回りする感じです。
自転車には、前の歯車(チェーンリング)と後ろの歯車(スプロケット)にチェーンが張られていて、ペダルを漕ぐ動力を車輪に伝えています。長年使用した自転車は、前後の歯車とチェーンが摩耗して、歯車のギザギザが擦り減ってしまったり、チェーンのピン穴が広がって伸びてしまうことで、チェーンが飛びやすくなります。すると、自転車のペダルを漕ぐと「ガクン・カクン」という異音が不規則に発生するようになります。
この場合は、チェーンだけ新しいものに交換しても、摩耗した古い歯車に合わないので、擦り減りやすい後ろの歯車のスプロケットや、必要に応じて前の歯車のチェーンリングも一緒に交換する必要があります。
BB(ボトムブラケット)
チェーン
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