釣り餌で使わる「赤イソメ/青イソメ/石ゴカイ/ジャリメ/岩イソメ」などは、総称して虫餌と呼ばれることがあるので、何かの幼虫のように思われがちですが、これらの生き物は昆虫類の幼虫ではなく、環形動物門多毛類イソメ目に分類される海生生物です。多毛類にはたくさんの種類があり、それぞれの呼び方に違いがあります。
青イソメと赤イソメの違い
青イソメ
海釣りをする際にイソメはよく使われる虫餌ですが、その中でも青イソメは、大抵の餌屋さんで入手できる最も一般的な種類の虫餌です。青イソメの体長は5~20㎝で、ジャリメと比べて少し大きめです。
青イソメは水中でクネクネと動くので、動きで魚にアピールできます。イソメは体内に発光器官を持っていて、人間の目では確認できないほどのわずかな光を放っています。中でも青イソメは発光が良いとされているので、夜釣りに使うと効果的です。
イソメは海岸に生息する生き物なので、防波堤や岩場で釣れる魚のほとんどは、青イソメで狙えると言っても良いでしょう。
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赤イソメ
赤イソメは、青イソメの中で赤味が強い個体を元に品種改良したものです。ですから、色の違いだけで赤イソメの特徴は青イソメとほぼ同じです。
赤イソメは、赤い色で魚にアピールできると言う人もいるようですが、そもそも海に生息する魚の目は、赤よりも青や緑の方が良く見えているので、どこまで効果があるかは疑問が残ります。むしろ、赤イソメは身が柔らく、身切れしやすい傾向があるので、青イソメの方を好んで使う釣り人もいます。
石ゴカイとジャリメに違いはあるの?
結論から言うと、石ゴカイとジャリメは同じ生き物です。石ゴカイ(ジャリメ)の体長は5~10cm程度で、青イソメや赤イソメと比べると体が細く小さいので、ハゼやキスなどの小型種を狙う際に使われることが多いです。
石ゴカイ(ジャリメ)は身が柔らかいので、口が小さい魚には食いつきが良い虫餌です。
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岩イソメは地域で呼び方が違う
岩イソメは、日本各地の海岸に分布する生き物なので、地方によって呼び方が異なります。関東では岩イソメと呼びますが、関西ではマムシと呼ばれています。
その他では、エムシ、本虫、ドロムシなど、地域によっていろいろな呼び方があります。ただし、日本では岩イソメの取れる量が少ないため、大抵は中国や韓国からの輸入物です。
岩イソメは大きくなると体長30cm近くにもなりますが、虫餌として売っているのは体長5~20㎝程度です。
岩イソメは、青イソメや赤イソメよりも太く、体液の臭いが強いという違いがあります。匂いでアピールすることで、マダイやアイナメなど、多くの魚を引き寄せる効果が期待できます。
青イソメ(生餌)
青イソメ(疑似餌)
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