映画「メッセージ」の感想と解説!謎解きのヒントは序盤に前振りがある!

「メッセージ」は、去年の春頃(2017年5月)に公開されたSF映画です。

当時、映画館に観に行こうと思っていたのですが、どうして時間が合わず観れなかった作品で、今頃になってDVDで鑑賞しました。

これまで人類が地球外生命体とコンタクトをとるSF映画は数多くありましたが、映画「メッセージ」では、地球外生命体が使う言語を人類が解読するという、全く新しいアプローチで制作された作品で、SF映画の歴史に残る名作と言っても過言ではない。

今回の記事では、できるだけネタバレしないような内容で、分かりにくいところはヒントになるようなことを加えて、もっと映画が楽しめるように解説していきます。

映画「メッセージ」あらすじ

突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために言語学者のルイーズは、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。人類へのラストメッセージとは…

出典元:映画『メッセージ』オフィシャルサイト


宇宙船は柿ピー型ではなく球体型

ある日突然、世界12カ国で地球外生命体(ヘプタポッド)が乗る宇宙船が飛来し、各地で長期に渡って留まるという事態が起こります。

各地に滞在する12隻の宇宙船は、全て同じ形をしていて、まるでコンタクトレンズのような球体型をしています。

でも見方によっては、巨大な黒い柿ピーを縦にしたようにも見える。



メッセージ-UFO縦-画像

その柿ピー(宇宙船)は、地面から約10mほどの高さで浮いている状態で、18時間ごとに宇宙船の下の入り口が開く仕組みになっています。

そこから人間が宇宙船内部に入ることができて、中に入ると重力が変化して壁を歩けるようになり、さらに奥に進むと2体の地球外生命体がいて、彼らとはガラスのような透明な壁を挟んでコンタクトがとれるようになってる。

宇宙船内部に長く留まることはできず、112分19秒経つと重力が変わり強制的に外に落とされてしまいます。

12隻の宇宙船が滞在しているのは、アメリカ(モンタナ)、グリーンランド(クヤレック)、ベネズエラ(マラカイ)、イギリス(デヴォン)、シエラレオネ(ケネマ)、スーダン(ハルツーム)、ロシア(黒海)、ロシア(シベリア)、インド洋、パキスタン(パンジャーブ)、日本(北海道)、中国(上海)の12カ所です。

それぞれの国で専門家たちが、地球外生命体が伝えようとしているメッセージの解読に挑んでいる状態で、物語はアメリカの言語学者ルイーズを中心に進んでいきます。


宇宙人の姿はやっぱりタコだった

宇宙人、もしくは火星人と言うと、その外見は頭が大きなタコの姿を思い浮かべる人が大勢いるのではないでしょうか。

映画「メッセージ」に登場する地球外生命体も外見がタコのような姿をしています。

しかも、タコだけに墨のような黒いものを噴き出して文字を書き、人類にメッセージを伝えてきます。

地球外生命体が書く文字は、まるで墨で円を描いたような文字で、一文字に意味がある、いわゆる「表意文字」です。

英語のアルファベットは一文字では意味がない「表音文字」ですが、漢字は一文字でも意味がある「表意文字」です。

漢字や絵文字のようなものを想像してみると分かりやすいと思います。

映画「メッセージ」は、地球外生命体の言語を解読するという、ちょっと難しくシリアスな場面が続くため、その他の内容は意外と共感できるような分かりやすい描写になっている。

登場する宇宙人の姿がタコだったり、文字がタコ墨みたいだったり。

初めは宇宙船が縦長の状態になっていて、一般的に想像するUFOの形とは違うなぁと思っていたら、物語の終盤で宇宙船が地球から飛び立つ瞬間に横向きになると、お馴染みのUFOの形に見える。

淡々とシリアスなシーンが続く中にも、なんとなく共感が持てるような工夫がなされているように思える。



メッセージ-UFO横-画像

宇宙人の「武器」という言葉で物語が急展開

言語学者ルイーズの奮闘の結果、地球外生命体が人類に伝えたいメッセージの一部が解読されます。

その内容は「武器を与える」という言葉だった。

「武器」といっても幅広い意味があるにもかかわらず、その言葉を知った世界各国の人々は恐れおののき、中には宇宙人への攻撃を考える人まで現れるようになります。

これまで、世界12カ国に飛来した宇宙船の情報は、衛星放送で共有されていましたが、「武器」という言葉を知った瞬間に、各国の繋がりは途絶えてしまう。

そんな混乱状態の中、言語学者ルイーズの脳裏には、不可思議な映像が瞬間的に浮かび上がる。


謎解きのヒントは序盤に前振りがある

謎の知的生命体が地球に飛来して、人類に何かを伝えようとしているが分からないことばかり。

映画「メッセージ」は、謎だらけの内容ではあるが、実は物語の序盤に前振りのようなシーンがあります。

それは、移動中のヘリコプターの中で、理論物理学者のイアンが、言語学者ルイーズが書いた本の内容について指摘するシーンです。

言語学者ルイーズの本には次のような言葉が序文に添えられています。

「言語は文明の基盤だ、人々を結び、対立時には最初の武器となる」

学者っぽく小難しい文章で、分かりにくいかもしれませんが、つまりは「言語=武器」ということです。

この言葉が、物語が進むにつれて重要なキーワードになっていくので、頭の隅っこに「言語=武器」と覚えておくと、映画がより楽しめると思います。

映画「メッセージ」の最大の見どころは、謎の知的生命体が人類に「何を伝えようとしているのか?」ということです。

その答えは、本編を観て楽しんでください。



≪この記事を書いたライターさんのプロフィール≫

ライター名:すず

美大卒学芸員のアート系ライターです。
以前は、マニアックな古い映画ばかり観ていましたが、ある日、突然「いまを生きる」のだ!と思い立ち、新しい映画もちょいちょい観るようになりました。
ここでは最新の話題作を中心に映画レビューを書かせていただいてます。
好きな映画:タルコフスキーの『ノスタルジア』、ジュネ&キャロの『デリカテッセン』、ベネックスの『ディーバ』、『不思議惑星キン・ザ・ザ』『カリガリ博士』『逆噴射家族』『博士の異常な愛情』…良い映画が沢山あるので全部書ききれない。



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