野菜の切り方を工夫することで、栄養を逃すことなく効果的に摂取することができます。今回は、ピーマン、キャベツ、ニンジン、ブロッコリーなど、それぞれの野菜に適した切り方を紹介します。
ピーマンの効果的な切り方
ピーマンにはポリフェノールが含まれていますが、この栄養素を効果的に摂取する切り方は縦切りです。
ピーマンの繊維は縦長の状態で並んでいるので、横切りすると細胞が切れて中から栄養素が流れ出てしまいます。ですから、ピーマンを切る時は、細胞を壊さないように縦切りにすると良いです。
また、ピーマンのワタと種には、美容効果が期待できるピラジンという成分がたっぷり含まれています。できれば、ワタと種は捨てずに一緒に食べると良いでしょう。
Sponsored Links
キャベツの効果的な切り方
キャベツに含まれているビタミンCは水溶性なので、キャベツを切ると断面から流れ出てしまいます。
そのため、キャベツを細かく千切りすると、断面から多くのビタミンCが流れ出てしまうので、太めに切った方が切り口が少なくなり、流れ出す栄養素も少なくて済みます。
キャベツを千切りにした後に水にさらすことはやってはいけません。これをすると、水の中にビタミンCが流れ出てしまいます。
ニンジンの効果的な切り方
ニンジンに含まれているβカロテンの量は、他の緑黄色野菜と比べてもトップクラスです。
このβカロテンは、ニンジンの外側に多く含まれているので、千切りにするよりも輪切りにした方が、たくさんの栄養が含まれている外側を必ず食べられるので効果的に摂取できます。
Sponsored Links
ブロッコリーは加熱前に切り分ける
ブロッコリーには、身体に良いスルフォラファンが含まれていますが、実はそのままでは出現しない隠れ栄養素で、ブロッコリーを切り分けてから熱を加えるまでに4~5分ほど放置すると良い。
スルフォラファンは、ブロッコリーを切ることで増える隠れ栄養素です。切ることでブロッコリーの細胞が壊されると、もともとブロッコリーに含まれるグルコシノレートという物質と、ミノシラーゼという酵素が化学反応を起こしてスルフォラファンに変化するのです。
しかし、グルコシノレートは熱に弱く、加熱すると壊れてしまいます。そのためブロッコリーを加熱前に切り分けて、スルフォラファンに変化してから熱することで栄養を効果的に摂取することができます。
トマトは常温保存が望ましい
トマトには、美容効果が期待できるリコピンという成分が含まれています。
トマトの原産地は暖かい気候なので、冷蔵庫の中のように寒い場所は苦手です。冷蔵庫の中でトマトを保存すると、細胞が壊れてリコピンを失ってしまいます。そのため、トマトは常温で保存する方がリコピンを効果的に摂取することができます。
常温で保存する場合は、夏は2~3日ほど、冬は約1週間は日持ちします。冷えたトマトが食べたいという方は、食べる1時間前に冷蔵庫に入れて冷やすと良いでしょう。
じゃがいもは冷蔵庫(チルド)で保存すると良い
じゃがいもにはデンプンが豊富に含まれていますが、じゃがいもを0~4℃の状態に置くと、凍ってしまわないように防衛本能が働き、デンプンや糖などを分泌する性質があります。
0~4℃の状態は、通常の冷蔵庫の温度よりも低いチルド冷蔵です。じゃがいもが苦手な寒い場所にあえて保存することで、栄養が増加します。
Sponsored Links