秋に旬な果実と言えば梨です。梨の出荷は9月にピークを迎え、スーパーでも店頭にみずみずしい梨がたくさん並ぶようになります。
そんなたくさんの梨の中から、できれば甘くて美味しい梨を選びたいものです。今回は美味しい梨の選び方や保存方法について紹介します。
甘くて美味しい梨の選び方
梨の表面がツルツルのものを選ぶ
梨の表面には斑点模様がたくさん付いていて、これを触るとザラついた手触りの梨よりも、ツルッとした手触りの梨の方が、甘くて美味しい傾向があります。
梨の表面のザラザラした斑点は、水分の蒸発や害虫から実を守り、蓋をするコルクの栓のようなものです。梨の実が熟すにしたがって、表面のザラザラがとれて、ツルツルになっていきます。ですから、梨の表面がツルツルのものは、それだけ時間が経過して熟してきている証拠なのです。
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梨の色が赤褐色のものを選ぶ
梨の色を見て、甘くて美味しい梨かを見分けることもできます。梨は茶色や黄色が濃くなるほど、美味しくなっている証拠です。
品種によって違いはありますが、基本的には、黄緑色の梨よりも、赤褐色の梨の方が熟して甘くなっている傾向があります。
赤梨(幸水・豊水など)の品種は、表面の色が赤みがかった褐色に近いほど熟して甘くなっている可能性が高いです。
ただし、日本の梨は赤褐色の「赤梨」という品種と、黄緑色の「青梨」という品種があるので、青梨の場合は黄緑色でも美味しくいただけます。
梨の保存方法
梨を美味しく長持ちさせるためには、梨のヘタ(枝から実が付いている部分)を下側にして保存します。箱詰めにされている梨は、ヘタを下にした状態で出荷していることが多いです。さらにスーパーの店頭に並んでいる梨も、意図的に逆さまにした梨を陳列しているお店もあります。
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収穫前の梨は、梨の下の部分ほど甘い状態なので、収穫後に梨を逆さまにすることで味がなじむと言われています。梨は木になっている間、水分よりも糖分の方が重いため、甘味が下の方に偏ってしまっています。そこで実を逆さまにすることで、実の中の糖分がまんべんなく行き渡り、実のどこからでも美味しく食べられようになります。
梨の品種「赤梨」と「青梨」
日本の梨は、大きく分けて「赤梨」と「青梨」の2つの品種があります。見た目が赤褐色の赤梨は、幸水や豊水などが代表的です。見た目が黄緑色の青梨は、二十世紀や菊水などが知られています。
赤梨は、甘味が強いのが特徴です。やわらかな果肉と果汁がたっぷりで、食べると口の中に甘味が広がります。果肉は粒々していて食べると果汁がジュワッと溢れて出てきます。赤梨の中でも様々な品種がありますが、収穫時期が遅い品種ほど硬く、大玉で、日持ちする特徴があります。南水と呼ばれる品種は、常温保存で1ヵ月、冷蔵保存で3ヵ月の保存が可能です。
青梨は、甘味と酸味のバランスが良く、すっきりとした味わいが特徴です。シャキシャキとした食感と爽やかな酸味が魅力です。青梨は赤梨と比べると、表面がツルツルしています。そして、青梨の果肉は赤梨と比べて滑らかでさっぱりしているのが特徴です。
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